札幌市で10日に開かれた、即席めんのアイデア料理を競う「インスタントラーメン小学生レシピコンクール」(日本即席食品工業協会主催)札幌大会で、函館上湯川小6年の村瀬円香さん(11)が最優秀、優秀に次ぐ努力賞を受賞した。道南から唯一の出場で、村瀬さん「手軽さと栄養価を考えて作った。評価されてうれしい」と喜んでいる。
小学4~6年生が対象で、8000通を超える応募の中から北海道・東北地区の書類選考を通過した15人が札幌大会に進んだ。審査では、「おいしさ」「栄養バランス」「盛り付け」「手軽さ」「独創性」の5つを考慮し、全国大会に出場する最優秀賞と優秀賞を選出した。
絵や工作が得意で、料理にも興味があった村瀬さんは、学校でコンクールのことを知り応募を決意。母親の貴子さんらと10回以上の試作を重ねて書類審査を通過し、好成績を収めた。調理の手軽さと栄養価には特にこだわり、とんこつ味のラーメンにシーフードや野菜、乳製品をふんだんに使った「カルシウム豊富!『きらびやかに彩る 冬の函館』パスタ風ラーメン」を仕上げた。スープの味や麺との絡み具合に苦労したが、時間をかけた分満足の味になった。
トッピングでは中心におぼろ昆布を盛り付けて函館山をイメージ。周りには函館の風景を模したパプリカやブロッコリーを配して見た目を鮮やかにした。村瀬さんは日ごろから世話になっている母方の大叔母に向けて感謝の気持ちを込め、骨粗しょう症予防も期待して作った。「ラーメンを作っても、受賞を報告しても喜んでくれたので良かった」とほほ笑む。
貴子さんも「インスタントラーメンにひと手間加えるだけで栄養価も加わることを知り、よい経験になった。娘もコンクールを通じて成長した」と目を細める。同コンクールは中学生が対象外のため今回が最後だが、村瀬さんは同じような審査会があれば参加してみたいという。「これからも何事にも挑戦していきたい」と意気込んだ。(小杉貴洋)