函館大妻高校家政科子ども文化コースの3年生12人が、保育士に求められる知識を問う「保育技術検定」(全国高校家庭科教育振興会主催)の4種目全てで1級に合格した。3年間の努力を実らせた生徒は「入学当初からの目標がかなってうれしい」と喜んでいる。
検定は「造形表現技術」「音楽・リズム表現技術」「家庭看護技術」「言語表現技術」の4種目で、それぞれ1級から4級まである。12人は1年次から合格を重ね、昨年11月~12月に掛けて1級の4種目を受検した。
このうち、音楽・リズム表現技術の1級は、ピアノ演奏と童謡の弾き歌いが課される。高田綾女さん(18)は「ピアノは初心者。朝や放課後にも学校で特訓した」、関吉彩香さん(同)は「キーボードを買って自宅で練習した」と、それぞれ工夫しながら努力を続けたという。
同コース3年生のほとんどが保育の道へ進む。鳴海真由香さん(同)は「将来に生かせる知識を学べた。保護者から信頼され、子どもから好かれる保育士になりたい」と意欲十分。川端亜弓さん(同)も「アルバイト、部活動で大変な毎日だったが、指導してくれた先生に感謝している。恩返ししたい」と話す。
子ども文化コースは2013年度に新設。1期生24人を送り出す工藤真知子主任教諭は「3年生には自分の可能性を信じて一歩ずつ進み、将来は函館で活躍してほしい」とエールを送った。(稲船優香)