函館商業高校（大庭隆校長）の創立１３０周年記念式典が２９日、同校で開かれた。全日・定時制の在校生や教職員、同窓生、歴代教職員ら約８００人が参列して節目を盛大に祝うとともに、地域に愛される「函商（はこしょう）」としてさらなる発展を誓った。
大庭校長は式辞で「校地移転や校舎焼失など、学校存亡の危機に何度も直面したが、その度に先人が深い母校愛で乗り越えてきた」と感謝を述べ、生徒たちへ「一人一人が夢に向かって努力をする限り、函館商業高校は輝き続ける」と語った。
歴代校長やＰＴＡ会長などへの感謝状贈呈に続き、生徒代表の山谷菜那世さん（３年）＝前生徒会長＝が「先輩方と同じように地域社会の発展に力を尽くし、後輩を育てていく。次々と気持ちをつなぎ、この先何十年と函商の歴史が末永く刻まれていくことを心から願う」とあいさつ。歌詞の一部が１３０周年に合わせて書き換えられた校歌を全員で斉唱した。
アトラクションでは、同校の卒業生で、ロックバンドＧＬＡＹのＴＥＲＵさんがビデオメッセージを寄せ、「高校卒業とともに上京し、ＧＬＡＹを続けてきたが、その間、函商時代の友達が支えてくれた。皆さんも仲間を大事にし、夢を持って頑張ってほしい」と語った。同校の歩みを振り返る放送局製作のビデオや吹奏楽部の記念演奏も花を添えた。
式典終了後には、記念事業として外壁の改修工事を行っていた北辰記念会館をお披露目。大庭校長らがテープカットし、同窓生の温かい拍手に包まれた。（稲船優香）
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