北海道運輸局函館運輸支局は13日、函館港西埠頭に停泊中の大型練習帆船「海王丸」(2556トン)で船員の仕事を学ぶシップスクールを開いた。函館中島小学校(稲岡敬人校長)の5年生25人が乗組員の案内で船内の設備を見学した。
海上交通の役割を知ってもらおうと、独立行政法人海技教育機構(横浜市)の練習船寄港時などに開いている。
同船の渡邉兼人船長は「日本で初めて外国との貿易を始めた有名な港町の函館に住む皆さんが、船の仕事の大切さについて、知識を増やしてほしい」とあいさつ。日本船長協会の大類健三郎さん=日本郵船=が講演。日本は海外との貿易の99%以上が海路によって支えられていることなど、海運業の重要性を伝えた。
船内では航海士らが子どもたちを案内。船首から伸びるバウスプリットなどのマストの呼び名、舵の役割などを学んだ。機関室では、電気や水、修理に必要な部品をつくり出す機械を見学した。
乗組員が「イルカは船の横をついてきたりする。夜になると夜光虫を見ることもある」などと話し、児童たちの興味を引いていた。橋本実季さん(10)は「機関室には大きい機械がいっぱいあって驚いた」と話していた。(今井正一)