函館短大の学生や教職員が、今月5、6の両日に開かれた高丘町会(武下秀雄会長)の夏祭りに初めて参加し、運営をサポートした。これまで祭りを支えてきた町会役員の高齢化で、準備・運営にかかる労力確保が年々厳しさを増していた。この悩みを解消しようと、同短大が協力し、武下会長は「学生の力を導入する新たな試みで祭りがよみがえった」と感謝している。
きっかけは昨年9月に行われた同短大と高丘町会の懇談会。短大側が何か地域貢献できないか意見を聴いたところ、町会側は「学生に夏祭りの手伝いやボランティアをしてほしい」と要望した。
「町会メンバーだけで準備や後片付けをするのはもはや大変。肝心の夏祭り当日、疲労困ぱいになってしまう」と武下会長。
今回の夏祭りに向け、開催前の準備から当日の運営サポート、撤去作業に、学生、教職員延べ107人が参加した。盆踊り用のやぐらやテントの設営を手伝い、露店で販売する飲食物の調理や接客に協力した。
また、学生が余興を企画した。エアロビクスダンス部によるステージショーが行われたほか、食物栄養学科の学生が子ども向けに考案したお菓子すくいゲーム「短大ガチャガチャ」も好評で、ここ近年では見られなかったにぎやかさを演出した。
同ダンス部の山本千里さん(2年)は「地域を身近に感じて楽しく踊れた。祭りの盛り上げに協力できて良かった」と笑顔。
同短大の松田賢一学生部長は「地域の人たちの活動を見て、一緒に取り組むことも生きた教育につながる。短大、町会双方が意義のあるものにつながった」と話していた。(鈴木 潤)