函館や近郊の在住者を対象とする市民美術展「第21回はこだて・冬・アート展」(函館市文化・スポーツ振興財団など主催、函館新聞社など後援)が24日、市芸術ホール地階ギャラリーで始まった。大賞作品4点を含み、一般作家144点、招待作家17点、賛助作家5点の計166点が並ぶ。31日まで。
地域の創作活動の普及・向上を図る目的で、さまざまなジャンルから作品を募集する。今年は高校生の絵画が多く10代からは計82人で、最高齢は89歳だった。審査の結果「はこだて・冬・アート賞」は例年より1点少ない2点となった。
同賞に輝いた西村榮基さんの彫刻「微睡(まどろ)み」は、覚めかかった心を半分だけ夢見る女性の美しさを表現。同じく花田紗彩さんの書「鶯の鼓翼」は小柄なウグイスが大きく羽ばたく力強さをしたためた。会場には陶芸や写真、オブジェなども並び、市民の芸術への情熱を感じさせている。
時間は午前10時~午後7時(31日は同5時まで)。表彰式は31日、新型コロナウイルス対策として密を避けるため受賞作品の前ではなく、ホールの舞台上で行う。ギャラリートークは主に受賞者の作品についてのみとする。見学は可能。(山崎純一)
受賞者は次の通り(敬称略)。
▽はこだて・冬・アート賞=西村榮基(彫刻)「微睡み」花田紗彩(書)「鶯の鼓翼」▽NHK函館放送局局長賞=MOSTO(オブジェ)「猪目-INOME-」▽函館市文化団体協議会会長賞=九千房政光(彫刻)「弥勒菩薩坐像」▽優秀賞=上木章子、財津空子、斉藤璃音、田中快、栃山野乃花、松田彩(以上、絵画)岡村留奈、中津悦舟、吉田有雅(以上、書)▽奨励賞=太田愛里咲、狩野胡春、小島和樹、佐野碧華、志村惠、高橋豊美、三河悦子(以上、絵画)毛間内悦子(その他・ローラーワークス)、ふすまアート研究(オブジェ)古舘美帆(書)、山内一真(同)