函館市神山3の民謡教室「函館悦山会」(小林基悦代表)の古川亜美さん(30)が、このほど札幌市で開かれた全道カラオケ選手権大会(北海道カラオケ連盟主催)で、最高賞のグランプリに輝いた。初出場だった前回(2014年)の準グランプリを超える栄冠に、「自分の志す日本の伝統芸とともに、カラオケでも上を目指していきたい」と意欲を見せている。
大会には4部門に137人がエントリー。古川さんはプラチナ部門(59歳以下)に出場し、西尾夕紀の「龍飛埼灯台」を熱唱した。周囲の期待の大きさに出番まで緊張したというが、ステージに立つと「平常心で落ち着いて歌うことができた」と、民謡で鍛えた歌唱力を存分に発揮した。
民謡では22歳だった11年の民謡民舞全国大会・内閣総理大臣賞争奪戦で優勝するなど、将来を嘱望される逸材。長唄や日本舞踊も習熟し、指導資格を持つ。日本の伝統芸能の継承者が減少傾向にある中で、古川さんは「自分自身の芸に磨きをかけながら、後進の指導や継承する活動をしていきたい」ときっぱり語った。(鈴木 潤)