函館市医師会(本間哲会長)が運営する看護専門学校(湯川町3、校長・本間会長)は現行の准看護学科(定員80人、2年制)を廃止するなどし、2019年度から正看護師のみを育成する看護師3年課程(同40人)を新設する。道南で唯一の准看護師養成校だったが、入学希望者の減少が続いたことから同科の廃止を決めた。
同専門学校は、都道府県資格の准看護師を養成する准看護学科のほかに、准看護師が国家資格の正看護師を目指す看護学科(同40人、2年制)がある。
新課程移行に向け、准看護学科を来年度から、看護学科を18年度からそれぞれ募集を停止。これにより、准看護学科は現在の1年生が卒業する18年3月末で廃止となる。看護学科も来年度入学の学生が卒業する19年3月末で終了し、4月1日から3年制の看護課程としてスタートする。
近年、准看護学科は受験者数が減少し、合格後に入学を辞退する学生もいて定員割れが続いていた。
求職の多い正看護師を目指す志望者が増えており、同医師会は「時代の流れの中で、学校として准看護師を養成する役割は終えたと判断した」とする。田中和子副学校長は「新しい課程に移行しても優秀な看護師の育成に努めていきたい」と話す。
同校は1953年、函館市医師会附属准看護婦養成所として元町に設立。2005年度に現在地へ移転新築し、看護学科を新設。これまで看護師、准看護師合わせて約4500人を輩出している。(鈴木 潤)