厚生労働省が公表した2018年の救命救急センター充実段階評価で、市立函館病院(森下清文院長)が北海道、東北エリアの32施設中で最高点の89点を獲得した。道内12施設中では7年連続で1位となり同院の武山佳洋救命救急センター長は「評価基準の変更があり今まで行ってきた部分と新たな取り組みなどを含めて高い評価につながった」と分析している。
同評価は、救命救急センター全体のレベル向上を目的に1999年度から実施。今年は2018年1月~12月の実績を評価対象とし、診療体制や手術室の体制など42項目を点数化して4段階(S、A、B、C)に区分した。
評価基準は、ハード面に加え、多職種が連携した運用などソフト面での評価が強化された。同センターでは病棟へのソーシャルワーカー配置や精神科医のカンファレンス参加など求められる基準に合わせて、より緻密(ちみつ)に連携を図り、運用を工夫している。
同センターによると、18年の救急車搬送は約5400人で年々増加しており、武山センター長は「病院全体で協力する体制整備を進めている。引き続き改善に取り組み、高いレベルを維持できるよう努力していきたい」、大島俊宣事務局長は「いろいろな形での連携が大切。体制をさらに整えていきたい」と気を引き締めている。(木村京子)