焙煎に魅せられ35年
魔法のように安らぐ特別な一杯を
「水花月茶寮」は1986年創業の喫茶店。代表の菅原和博さんは、東京の喫茶店で初めて自家焙煎コーヒーを口にし、「香りから全く違い、一口でコクやまろみを感じられ、冷めるとさらに甘味が増し芳醇な味になった。同じコーヒーでも別世界のものだった」とその味に感動。当時、末広町で営んでいたレコード喫茶「キャッツ・クレイドル」で、焙烙を使った手焼きから焙煎を始め、自らの手で豆を焼く魅力にのめり込み本格コーヒー喫茶の立ち上げに至った。
「リラックスできるコーヒーを出すのが喫茶店の役割。多様な味を楽しんで欲しい」と食べ物はスイーツと軽食のみを扱い、コーヒーの香りにゆったりと浸れる空間を演出。ミディアムローストのブラジル・サントスがベースの「ブレンドA(やわらかタイプ)」や炭になる直前まで深煎りするコロンビア・スプレモベースの「ブレンドB(ほろにがタイプ)」をはじめ、特定農園直送の豆など7種類のストレートコーヒーは、一人ひとりの要望に応えられるよう豆と湯の量を選択制にしている。「一杯のコーヒーを飲む前と後では、心の安らぎが一変し、魔法の飲み物のよう」と語る菅原さん。時には疲れを癒し、時には力を与えてくれる、そんな特別な一杯を日常から少し離れて楽しみたい。
(ハコラク 2021年2月号掲載)
自家焙煎珈琲 水花月茶寮
函館市富岡町3‐29‐12
☎0138‐45‐6737
10:00~21:00
(日曜、祝日は10:30~20:30)
月曜定休
禁煙 P有り