海の緊急ダイヤル「118番」を知ってもらおうと、函館海上保安部と第一管区海上保安本部函館航空基地は、「118番の日」の18日、函館駅で合同PR活動を行った。
118番は2010年5月1日に運用開始。翌2011年に「118番の日」が制定され、今年で10周年を迎えた。
18日は同部の海上保安官や函館航空基地の機動救難士ら4人が、チラシや缶バッジを配布。海上保安庁のマスコットキャラクター「うみまる」とともに、「海の事件・事故は118番」と呼び掛けた。
北海道を管轄区域とする第一管区海上保安本部内で昨年、118番に寄せられた通報件数は3万2472件。有効件数247件のうち、情報提供が157件、事故が90件で、昨年10月に松前町でミニボートから転落した男性など、遭難者が自ら通報し救助に至った事例もあった。
一方、その他の3万2225件が間違い電話などの非有効件数で、最近は減少傾向にあるものの依然大半を占めており、知名度の向上が課題になっている。
おととしからは聴覚障害者などに向けてスマートフォンからの入力で通報を受け付ける「NET118」の運用も始まったが、事前登録が必要なこともあり昨年の利用は全国で4件にとどまっている。
函館海上保安部の佐藤久管理課長は「『海の事件事故は118番』は海で仕事をする人はよく知っていると思うが、現状は一般の人の認知度が低い。海のレジャーを楽しむ方はぜひ覚えて」と話している。(神部 造)