11月29日に開幕し、五稜郭の星形の堀の形をイルミネーションで浮かび上がらせる「五稜星の夢(ほしのゆめ)」会場で、電球の盗難が相次いでいることが3日までに分かった。イベント開幕前に7個、開幕後にも1個が盗まれ、主催の実行委は「協力いただいた市民の気持ちを踏みにじる心ない行為。絶対にやめて」と話している。(神部 造)
電球は実行委スタッフが11月14日に設置した後、同28日の点検でLED5個と白熱電球2個がなくなっていることが分かった。実行委は同30日に函館中央署に被害届を提出した。
さらにイベント開幕後も、裏門橋たもとのLED1個が盗まれていることが3日までに分かった。午後8時までの点灯が終わった後、何者かが取り外して持ち去ったものとみられる。
同イベントではこれまで、2000個の電球を内郭に設置していたが、今回は北側の一部を「五稜郭タワーから星の形をよりくっきりと見てほしい」と堀の外側の遊歩道わきに設置。盗難にあったのはこの外郭設置部分だった。
「五稜星の夢」は1989年から毎年開き、運営は有志のボランティア、費用は市民らの寄付によりまかなわれる。実行委は「新型コロナでイベントが次々中止になる中、函館に元気を与えたいと思っていたのに」と肩を落とし、対策として手すりの外から手が届かないよう、イルミネーションを堀寄りに設置し直したいとしている。