五稜郭タワー(函館市五稜郭町43)のアトリウム内に植えられているサボテン科の植物、月下美人が30日夜、10輪の美しい花を咲かせた。夜間から早朝にかけてしか開花しない珍しい姿を、約100人の市民が見守った。
月下美人はメキシコなどの熱帯雨林地帯が原産地で、同タワーでは4年ほど前からアトリウム内で生育している。今年最初の開花が予想されたこの日は、アトリウムの開館時間を午後9時まで延長。午後7時ごろからふくらみ始めた花芽は、同8時を過ぎて次々と大輪の花を開かせた。
会場では開花に合わせて函館ギター協会の隅田久雄会長によるギター演奏も行われ、来場者は音楽と花との美しい共演を満喫した。
月下美人は31日にも10輪ほどが咲く見込みで、同タワーでは同日も午後7時~午後9時にアトリウムを特別開館する。入場無料。(小川俊之)