春の大型連休が28日、始まった。好天に恵まれ、サクラも見ごろを迎えたことから、函館市内の観光地は帰省客や行楽客でにぎわった。
遊園地や動物園などが併設された函館公園には、満開のサクラ目当ての家族連れらで終日ごった返した。数十店の縁日が軒を連ねる公園内では、正午近くになると焼きそばやお菓子などを買い求める人たちの列ができ、噴水がある広場などではお弁当を食べる家族の姿も目立っていた。
園内に日本最古の観覧車など数々の乗り物がある「こどものくに」でも、子どもたちが新幹線の遊具などに乗って歓声を上げながら家族に手を振っていた。市内の実家に帰省中という小樽市の中川裕恵さん(36)は「昔が懐かしくなって子どもを連れてきた。一緒に楽しめた」と笑顔だった。
一方、サクラの名所・五稜郭公園では、各所から「乾杯」の声が響き渡り、ジンギスカンを囲みながら談笑する団体が数多く見られた。外国人観光客も多く、カメラを片手にサクラを撮ったり、記念撮影をして楽しんでいた。ベイエリアにもアジア圏の団体客らが足を運び、函館山を背景に写真を撮影し、函館グルメなどを堪能しながらゴールデンウイーク初日を満喫していた。(小杉貴洋)
観光や帰省、新駅混雑 空の便もほぼ満席
今年は5月1、2日を休めば最大9連休となる中、新函館北斗駅は、大きな荷物を手にした観光客や帰省客らで終日混雑した。
同駅では、東京発のはやぶさ1号が定刻通り午前10時57分に到着すると、家族連れや海外からの団体客らが次々とホームに降り立った。
八戸から父と妻、長男の4人で乗車した八戸市の会社員月館智輝さん(49)は「父の誕生日に合わせて函館へ1泊2日の旅行を計画した。温泉や新鮮な食べ物を楽しみたい」と笑顔で話した。
この日は空の便も混雑し、本州方面からの各便はほぼ満席となった。混雑のピークについて、JR北海道は下りが5月3日、上りが同5日、航空各社は道南への入り込みが28日と5月3日、Uターンは同5、6日とみている。(山田大輔)