【七飯】3月23日の道の駅「なないろ・ななえ」開業を前に、町内の菓子製造販売「天狗堂宝船」(中島、千葉仁社長)は七飯産のリンゴやネギを使った土産用の調味料4種類を開発した。特産品提供が特徴の同駅で注目商品の一つになりそう。地域の味を通年で手軽に楽しめるようにと試行錯誤を経て商品化した千葉社長は「ストーリーのある地元素材を使った商品を通じて、七飯町の魅力を発信したい」と話している。
調味料は、七飯産リンゴをベースとしたノンオイルドレッシング、焼き肉のたれ、リンゴポン酢の3種とネギ醤油(しょうゆ)。リンゴは同社が2016年秋に開発した、カットリンゴを真空パックし加熱殺菌した「レアフル」を使用。レアフルと加工した地元産のネギを原料として供給し、日本醤油工業(旭川)に製造委託している。
同社によると、リンゴの風味を最も感じられるのがノンオイルドレッシングで、さっぱりとした味わいとほのかな酸味が特徴。サラダをはじめローストビーフなどの肉料理にもぴったりだといい、焼き肉のたれ、ポン酢もそれぞれ用途は幅広い。ネギ醤油は味はもちろん、薬味のようにアクセント付けにも適している。
加工商品のレアフルを使用することで通年リンゴ商品を作れるほか、糖分や添加物を含まないことからリンゴ本来の甘みを楽しめる。今後は調味料を使ったレシピを自社ホームページなどを活用しながら紹介し、積極的に話題を提供していく予定だ。
きびだんごなどの菓子製造を主とする同社が調味料を手掛けるのは初めて。レアフルの用途拡大や「道内一の出荷量を誇る七飯のネギを全国にPRしたい」(千葉社長)との思いから挑戦し、道の駅とともに七飯の魅力発信の一翼を担う。
2月初旬から函館市内の主要土産品店などで先行販売する。いずれも185ミリリットル、702円(税込み)。セット販売も行う予定。問い合わせは同社(0138・66・3200)へ。(蝦名達也)