海の魅力を発見する「海の宝わくわくサイエンスツアー」(函館地域産業振興財団主催)が8日、函館市内で行われた。小中学生23人が科学実験と造船所の見学を通じ、船を支える浮力について学びを深めた。
日本財団の「海と日本PROJECT」の一環。午前中に道立工業技術センターで開かれた実験講座は、本紙の理科実験コーナーを担当する立命館宇治高校(京都)の渡辺儀輝教諭が講師を務めた。
大きな船が浮く仕組みを探ろうと、子どもたちは粘土の船を水に浮かべる実験に挑戦。粘土の塊のままでは沈んでしまうが、渡辺教諭は「床面積を広くして、水に沈んでいる部分の体積を増やすことで、重力より大きい浮力を得て浮くことができる」と解説した。
また、物体に上下からかかる水圧の差を大きくしたり、塩などを入れて液体の密度を大きくしたりすると浮力も比例してアップすることなどを説明した。
昨年に続き兄と参加した小学5年の男子生徒は「思ったより浮かべるのが難しかった」と話していた。
午後からは函館どつくの造船所で船の製造工程を見学した。(稲船優香)