市民創作函館野外劇の第30回記念公演が14日に開幕した。国の特別史跡、五稜郭跡の一の橋広場と低塁を使い、函館山の噴火シーンや花火などの華麗な演出も登場。約200人の市民キャストと約400人の観客が、函館の歴史絵巻を楽しんだ。
オープニングセレモニーで、主催する市民創作「函館野外劇」の会の中村由紀夫理事長は「野外劇は老いも若きも参加して一緒に楽しむ生涯学習の場であり、生きた教材。見て、参加して楽しんで」とあいさつ。函館市教委の辻俊行教育長やテーマ曲「星のまちHakodate」の作者、新井満さんも祝辞を述べた。
今年は、クラウドファンディング事業で購入した移動式観客席120席を初めて設置し、さらに観劇しやすい環境を整えた。家族4人で観劇した市内谷地頭町の自営業、浅利邦雄さん(68)は「函館の歴史と魅力を改めて知って感動した。(移動式観客席からの眺めは)会場が見渡せて感動が広がるようだった」と感心しきりの様子だった。
本公演は15、21、22、28、29、8月11、12日の午後7時半から。21日は午後7時から北海道アイヌ協会によるプレステージを予定している。(半澤孝平)