【七飯】5月28日夕に駒ケ岳麓で遭難したとされる、北斗浜分小学校2年の男児(7)の捜索は6日目の2日も行われたが、午後11時40分現在、発見されていない。自衛隊主導でしらみつぶしに行われた180人のローラー作戦でも、全く手掛かりがない状況に「誠に残念だが、見つけてあげられず申し訳ない」と消防幹部はうつむいた。
ローラー作戦は「見落としがないように」と、大沼湖畔側から遭難場所付近に向けて実施。自衛隊員の陣頭指揮で念入りに探し、ヘリも出動した。午後から自衛隊は前日同様、消防や道警などが踏み込めない難所で捜索に当たった。
消防と役場、道警の合同本部は同日で解散を決定。大規模な捜索の打ち切りについて男児の両親が了承したという。3日からの捜索は、規模を縮小して継続するものの、消防と役場の捜索活動は4日午後6時をもって終了することも決めた。消防指揮隊は、遭難場所近くの多目的グラウンド「トルナーレ」駐車場に移す。100人以下の捜索規模になる見通し。
2日夕、消防幹部は4日までの捜索について「大規模な捜索はきょうで終了するが、まだ希望がある限りは継続してやる」とした。道警は捜索願いに基づき活動を継続し、自衛隊は七飯町の要請を受けて4日まで現地で対応する。
消防関係者によると、男児の行方不明事案に似たケースで1週間経過後も無事に発見されたこともあるという。「トルナーレ」(イタリア語)の意味は、「おかえりなさい」。男児の無事を多くの人が願っている。