【知内】ニラの生産量が北海道一を誇る知内町で、「一番ニラ」の収穫が盛んに行われている。ビニールハウスでみずみずしく育ったニラは、生産者が鎌で丁寧に刈り取ってきれいにし、包装して函館など全道各地の市場へ出荷する。
知内産ニラ「北の華」は、葉の幅が広く肉厚で甘味がある。この味の良さや“顔の見える野菜”と呼ばれる徹底した品質管理で、町特産品として道内外から人気を集めている。昨年は、5年ぶりに販売額が最高額を更新し、初めて11億円を突破した。
知内町ニラ生産組合(大嶋貢組合長、組合員71戸)では4日に一番ニラの収穫を開始。町上雷の宮下進也さん(40)のハウスでは7日から、生産者10人ほどが出荷作業を行っている。ハウス内の室温を15度に保つ「加温栽培」で、ニラを約50センチまで成長させ、一束一束刈り取っていく。
3~5月の最盛期には、1日の収穫量がピーク時で700キロまでにも及ぶという。宮下さんは「昨年は天候の影響が少なく、出来の良いニラになった」と話している。(斎藤彩伽)