函館バス(森健二社長)は22日から、携帯機器などを充電できるUSB電源ポートやコンセントを備えた新車両3台の運行を始めた。また、11月からは西部地区を循環するバス「元町・ベイエリア周遊号」2台の停車ベルを、函館ハリストス正教会の鐘の音に変更する計画で、利用者の利便性や満足度向上をさらに高める。
新たに導入した車両3台のうち、USBポートを備えたバスは2台。それぞれ座席の前や横など、乗客が使いやすいよう13カ所に取り付けた。コンセント付きバスは16カ所の差し込み口が設けられており、すでに昨年10月導入済みの1台と合わせ、こちらも2台となった。また今回導入された3台のみ、座席シートが五稜郭などを描いた特別仕様となっている。
充電設備を備えたバスは函館市内近郊の複数ルートで運行中。同社バス事業部の渡部十月哉さんは「胆振東部地震で起きた大規模停電などのに対応できるように、自動車の特性を生かし、移動できる充電施設としての運用なども想定している」という。
このほかにも、11月1日からは金森赤レンガ倉庫や函館山ロープウェイ山麓駅など、西部地区の観光名所を結ぶ周遊バス2台の停車ベルを、函館ハリストス正教会の鐘の音に変更する。同社は「周遊バスは観光客だけでなく地域住民にもご利用いただいている。停車ベルが乗車の楽しみの一つになってほしい」としている。(野口賢清)