イチヤママル長谷川水産(八雲町)、函館大学(野又淳司学長)と八雲町は、北海道二海(ふたみ)サーモンを用いた「サーモン二味(ふたみ)弁当」を完成させた。函館短期大学付設調理製菓専門学校で19日、岩村克詔八雲町長ら関係者15人が参加して試食会を開き、産学官連携により二海サーモンの付加価値向上と海面養殖サーモン事業化を目指す決意を新たにした。
長谷川水産が、二海サーモンの頭や骨など低利用部位の活用を、八雲町で課外活動を行う同大に相談したことがきっかけ。同大商学部3年の高橋凛佳さん、西野真由さん、2年の中村凛々さんを中心とする学生が企画・立案、同専門学校がメニュー開発を担当して仕上がった。高橋さんは「サーモンの魅力がつまった本格的な和食弁当が完成した。定番の弁当になってほしい」と願いを込めた。
同専門学校は弘前大学(青森県)と津軽海峡交流圏の農林水産物ブランド化などの連携協定を結んでおり「青森サーモンの西京焼き」を共同開発した時のノウハウを弁当に生かした。
サーモンの煮物、焼き物、揚げ物、ご飯をそれぞれ2品(二味)ずつ、甘味がつく。見た目も鮮やかな全9品は、一品料理としても提供できるよう工夫され、調理方法によって異なる味付けに参加者から好評を得ていた。
岩村町長は「商品化に向け町としても協力したい。周辺町のカニ飯、イカ飯と並ぶ名物弁当になれば」と期待を寄せた。(佐藤由紀彦)