【知内】知内町は7日、町特産品のカキをふんだんに味わえる施設「かき小屋知内番屋」(重内10、木村和義店長)の10日営業開始に先立ち、同施設でオープニングセレモニーを行った。周辺自治体や旅行会社などの関係者40人が出席し、新たな食の観光スポットの誕生を祝った。
同番屋は、地域の活性化や北海道新幹線利用客などへのアピールにつなげようと、通年を通して知内産カキを提供する。民間の遊休施設を町が借り上げ、昨年改修した木造平屋347・80平方メートル。町の第三セクター「スリーエス」(社長・網野真副町長)が運営する。総事業費は約3500万円で、2014年度の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)の一部を充当した。
施設にはコンロが付いた道南スギ製の4人掛けテーブルが10台あり、津軽海峡の荒波で育てた知内産カキを自ら焼いて食べられる。いろり型の8人掛けテーブルも2台あり、予約すると知内産アユやイワナ、ウグイを串焼きで楽しめる。メニューには蒸しガキ、焼きホタテ・ツブ、カキ・ホタテフライ定食、カキご飯などが並ぶ。
セレモニーで大野幸孝町長は「小谷石の矢越山荘、16年度事業として計画している湯ノ里の北海道新幹線展望塔、そしてかき小屋を連携させることによって、さらなる知内町の地域経済の発展につなげたい。より多くの皆さまに足を運んでもらえるよう努力を続けていく」とあいさつ。出席者6人による鏡開きと祝杯の後、提供料理を試食する祝宴が行われ、参加者は「カキもホタテも全部おいしい」と堪能していた。
また、午後5時からは町内の関係者らにも試食会が開かれた。
営業は午前11時~午後4時(1~3月、定休日は月曜)。4月以降は夜間営業も予定している。(斎藤彩伽)