【苫小牧、東京】プロ野球の新人選択会議(ドラフト会議)が26日、東京都内のホテルで開かれ、鹿部町出身の伊藤大海投手(23)=苫小牧駒澤大4年=が北海道日本ハムファイターズに1位で指名された。同町では1987年に横浜大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に1位指名された盛田幸妃さん(享年45)以来、33年ぶりの指名となった。
伊藤投手は鹿部小2年から少年団の鹿部クラップーズで野球を始めた。中学は硬式の函館東リトルシニア球団に入り、外野兼投手を務めていた。駒大苫小牧では1年生の秋にベンチ入りし、主戦として全道制覇。翌年春のセンバツに出場して1勝を挙げた。
16年に駒澤大に進むも約半年で中退。17年に苫小牧駒澤大に再入学し、規定で1年間試合に出場できなかったが、その間に鍛えて球速が150キロを超えた。出場可能となった2年の春にはリーグ優勝の原動力となり、全国大会に出場。18、19年と日本代表に選出されて抑えを任された。今秋のリーグ戦では防御率0・55で優勝に貢献し、最高殊勲賞を獲得した。
身長176センチ、最速は156キロでスライダー、スプリットなど計10種の変化球を持つ本格派右腕。即戦力として1年目からの活躍が期待される。1位での単独指名と相思相愛で夢をかなえた伊藤投手は「自分としてもファイターズのファンで、北海道でまた頑張れるのはうれしく思う。野球人としても人間として魅力のある応援されるような選手になりたい」と力を込め、プロ1年目の目標に「新人王を取りたい」と言い切った。(小林省悟)