タピオカが大ブームになったのはすでに一昨年だったか。実はこのブームは第三次だった。第一次は1992年、第二次は2008年だった。驚くほど早くスイーツのブームは去る。いや、去るものをブームという。マカロン、ワッフル、パンナコッタ、ナタデココ、ティラミスなど、若い女性を中心に次々にブームが巻き起こっては消えていった。
花の場合も似た流行はあるが、ひとたび人気がでたら衰えない。かつてはお祝いや華やかな場には登場しなかった菊やダリアは、品種改良もあって、今や結婚式の装飾やブーケで大注目。クリスマスローズというシックな色の花もファンが増えてきた。だが、なんと言っても急に人気が出た花といえば、ミモザである。
イタリアでは3月8日は男性から女性に感謝と愛を込めてミモザの花束を贈るという。日本では主に女性が自分のために買うようだが、この時期のミモザ人気はすごい。その影で今一つ地味な運動が「国際女性デー」である。1975年、3月8日は国連総会で「国際女性デー」に決定した。日本でも「HAPPY WOMAN FESTA 」として定着させようという動きがある。家事、育児、介護などは、まだ女性が多く担っている。それを見直し、女性たちの豊かな人生と自立を考えようというムーブメントである。
ミモザの花がその象徴になり、「母の日」のように「女性デー」の意識が日本中に広まれば嬉しい。ゆめゆめ一過性の流行であってはならない。(生活デザイナー)