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荒井三津子さん・暮らしのパレット/「学んだこと」

 6月に見つかった甲状腺の小さい腫瘍を切除した。小さいので経過観察でも良いということだったが、良くないものなら取ってもらおうと即決した。入院はわずか6泊。術後10日目の今の悩みは声が出しにくいことだが、大学の後期の講義が始まるまでには良くなるだろうと気長に構えることにした。
 それにしても時代は変わった。ひと昔前は、癌(がん)の告知を本人にするかどうかは大問題だったと思う。だが今は、検査結果としてあっさり本人が聞かされる。度胸の良い私だから良かったが、気の弱い夫や高齢の母だったら、どんなにショックを受けるだろうと思う。
 1週間程度の入院だと聞いていたのでパソコンと本を数冊持参し、猛暑の時期をむしろ快適に過ごさせてもらった。麻酔から覚めた時の不安や、喉の痛みなどは想像以上のものだったが、入院中は実にたくさんのことを学んだ。病棟のロビーで耳に入ってくる患者さん同士の会話、重篤な病人を支えるご家族の心の機微、退院後の一人暮らしの不安や寂しさを語る高齢の方々のお話は深く心に響いた。
 そんな中、看護師さんたちの笑顔や心配りは本当にありがたかった。病院食の食器や配膳については仕事がら昔から思うところはあった。しかし、安全性を考慮に入れた器選びや運搬の仕組みを知れば、納得できる点も多々あった。今回の入院で期せずして学び、感じたことは今後の仕事や暮らしに生かしていきたい。忘れられない夏になった。(生活デザイナー)

      暮らしのパレット

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