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(荒井三津子さん・暮らしのパレット)「ふるさとの行事」

 私の名前に入っている「津」の文字は函館生まれだからだという。人々が楽しく行き交う穏やかな巴の港からもらったと亡父から聞いた。6歳まで深堀町で育った。湯の川幼稚園の門とピアノ、棒二さんまでの電車、五島軒のアイスクリームなど幼い日の記憶はどれも「絵になる」ものばかりである。
 そんな記憶の中で異彩を放つ「動画」がある。七夕である。ご近所のおねえさんたちに連れられて提灯を持って町内を歩いた。提灯には本物のろうそくが灯り、手を引かれてそろりそろりと歩く私。肩上げをした浴衣と大きく結んだ三尺の帯。目を閉じなくてもその場面はいつでも鮮やかに蘇る。「ろうそく1本ちょうだいな」というフレーズも優しく耳の奥に響く。その後旭川に転居したのだが、七夕の歌が「ろうそく出せ出せよ、出さないと引っかくぞ…」だった時の衝撃は大きかった。道内でも地域によって異なるが、函館の「ちょうだいな」が一番いい。
 1999年から再び函館の住民になり、函館の歴史と文化を再考する機会を得た。道央の多くの地域では七夕は8月7日。函館の一部の地域では御盆も7月である。その理由には諸説あるようだが、北海道の玄関としての歴史の深さゆえのことだろう。イカ踊りや盛大な花火大会など時代にあった新しい行事も取り交ぜながら、ふるさとの伝統が守られていくことを切に願っている。(生活デザイナー)

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