改修工事が行われていた重要文化財の旧函館区公会堂(元町11)が26日、約2年半ぶりにリニューアルオープンした。多くの観光客や市民が足を運び、西部地区を代表する観光スポットの生まれ変わった姿を楽しんだ。
同公会堂は1907(明治40)年の大火で焼失した集会場や商業会議所に替わる施設として10(同43)年に現在地に完成。市内有数の観光スポットとして人気を集めてきたが、18年10月から耐震補強を含めた大規模改修を行ってきた。
この日は関係者によるテープカットの後、明治時代の床デザインがよみがえった2階大広間で市内のマリンバ奏者、市川須磨子さんとピアニスト、久保悦子さんが記念コンサートを開催。「愛の喜び」や「アメージンググレイス」「ワルツィイングキャット」などの美しいメロディーを会場に響かせた。また、改修前も人気を集めていた、華やかな衣装に身を包み館内を散策できる「ハイカラ衣裳館」も復活。さっそく鮮やかなドレスをまとい、バルコニーからの眺望を満喫する来館者の姿がみられた。
神戸から友人と訪れた中川浩子さん(62)は「休館中だと思っていたので、再オープンに立ち会えて感激している。明治初期の歴史の雰囲気を楽しめる場所がしっかり保存されているのは素晴らしい」と話していた。
入館料は一般300円、学生・生徒・児童150円。市内の小中学生と障害者は無料。市内の65歳以上は半額。営業時間は火~金曜日が午前9時~午後6時、土~月曜日が午前9時~午後7時。問い合わせは同館(℡0138・22・1001)へ。(小川俊之)