【木古内】北海道新幹線が開業した26日、北海道最初の停車駅となるJR木古内駅には、この日を待ちわびた大勢の地元住民らが駆け付け、新幹線で訪れた人たちを歓迎した。一番列車の到着に先立ち、コンコースでは開業式典も開かれ、出席したJR北海道や近隣自治体の関係者らがテープカットやくす玉を割るなどして北の大地の始発駅の開業を喜んだ。
式典でJR北海道の山口力常務は、整備計画から開業までの経緯を振り返り「多くの方々のご支援で北海道新幹線の開業を迎えることができた。1人でも多くの人が利用し、この北海道の良さを知ってもらいたい」とあいさつ。
来賓を代表して大森伊佐緒木古内町長が「この日が来るのを待ち遠しく思っていた。近隣自治体の皆さんと一緒に手を組んで、道南が発展するための夢のある新幹線にしていきたい」と祝辞を述べた。
午前6時46分、東京行きの上り一番列車「はやぶさ10号」がホームに入線すると、式典の出席者らは手旗を振るなどして乗客を歓迎。及川孝駅長と木古内町のキャラクター「キーコ」の合図で木古内を出発した。
同10時45分には東京発の下り一番列車「はやぶさ1号」が到着。歴史的な瞬間を見届けようと大勢の地域住民らが詰め掛け、新幹線時代の幕開けを祝った。
長男の湊真ちゃん(2)と一緒に、新函館北斗発の一番列車に乗って木古内を訪れた上川管内上富良野町の主婦田邊友美さん(32)は「発車したのが分からないぐらい静かだった。新幹線が大好きな子どもも喜んでくれたので良かった」と笑顔で話していた。(金子真人)