【北斗】26日の北海道新幹線開業を前に、新函館北斗駅に併設された「北斗市観光交流センター」が19日、開業した。約40人が出席し、市と市観光協会(佐々木博史会長)主催のセレモニーが現地で開かれ、本道の新たな玄関口となる駅の目玉施設オープンを祝った。初日から多くの人が足を運び、新幹線時代の幕開けを実感した。
セレモニーで、高谷寿峰市長は「駅の顔となる施設で、いろいろな情報の発信基地となり、おもてなしの最前線であると考えて運営にあたってほしい」と期待を込めた。高橋はるみ知事が「センターが中心となって道南の観光資源、物産のPR拠点となることを期待する」と来賓あいさつ、JR北海道の島田修社長もお祝いの言葉を述べた。
高谷市長や高橋知事、島田社長ら7人がテープカットし、駅のランドマークの開業を祝った。
同センターは、2階建て延べ約1000平方メートル。営業は午前9時~午後7時。無休。市観光協会が指定管理を行い、1階にアンテナショップ「ほっとマルシェおがーる」、イベントスペース「ほっとギャラリー」、2階に市観光案内所、飲食・休憩スペースを備えた弁当カフェ「41ガーデン」がある。
セレモニー終了後、2階自由通路に設置された手吹きガラスによる大型パブリックアート「ムクムク水と光と大地に捧(ささ)げる詩(うた)」の点灯式に移行。滝川市出身で日本を代表する彫刻家・デザイナーの五十嵐威暢(たけのぶ)さん(多摩美術大名誉教授)が、大沼国定公園を中心に広がる道南の豊かな自然をテーマに原画制作と監修を手掛け、大沼・小沼や駒ケ岳、市の花・マリーゴールドなどを表現した5作品。端から端まで16メートルあり、計420枚のガラスと4322個のLEDを使っている。
五十嵐さんや高谷市長、高橋知事、島田社長ら13人が点灯スイッチを押すと、見る者を圧倒する安定した輝きを放った。高谷市長は「自由通路が、ゆとりと潤いのある文化的な公共空間に生まれ変わった。市民も素晴らしい芸術を目にし、地域の文化度も向上する」とあいさつした。(山崎大和)