【江差】道内最古の祭りとして知られる姥神大神宮渡御祭が9日、町内で始まった。今年は4年ぶりに山車(やま)13台の巡行を実施。初日の宵宮祭は各町内で飾り付けした山車が魂入れの儀式を執り行った後、子どもたちの祭りばやしとともにそれぞれの地域内を練り歩いた。
370年以上の歴史を誇る祭りで、2001年に第1回北海道遺産に認定、19年に道無形民俗文化財に指定されている。10、11日の本祭では神宮のみこし渡御行列と13台の山車が加わり、町内を華やかに練り歩く。
13台の山車のうち、本町の清正山(せいしょうざん)は午前に山車の最後の飾りつけ作業を終え、午後0時25分ごろ神宮に向けて出発。入魂式を執り行った後、本町内をくまなく練り歩いた。
4年前は小学生で、太鼓と綱引きを担当していた佐藤椎太さん(13)は今年、江差中1年になり笛を担当。「毎日練習を続けてきたので、かなり自信がある」と笑顔。「4年ぶりなので前回よりも頑張って、曳(ひ)き廻(まわ)しと、おはやしのコンクールで賞を取りにいきたい」と張り切っていた。
10日は、午後0時10分に祭りばやしコンクールを開始した後、下町巡行。みこし渡御行列が同1時に神宮を出発し、みこしが同5時半に神宮に帰る。山車は同8時ごろに愛宕町商店街に並び、同9時20分ごろから順次、神宮に到着予定。11日の上町巡行は、みこし渡御行列が午前11時20分、山車は同50分に出発する。(入江智一)