日本穀物検定協会(東京)が25日公表した2015年産コメの食味ランキングで、道南ブランド米「ふっくりんこ」が2年連続の「特A」を獲得した。14年産は参考品種で獲得しており〝本エントリー〟での最高評価を受け、産地の喜びもひとしおだ。
15年産ふっくりんこの作付けは、主力のJA新はこだて(畠山良一組合長)管内だけで741戸、2262ヘクタールとなり、JA管内の水稲作付面積の6割を占める。新はこだて、函館市亀田、今金町の3JAでつくる生産者組織「函館育ちふっくりんこ蔵部(くらぶ)」の出荷量は約1万1000トンに上る。
ふっくりんこ蔵部の木本勉部会長(55)=知内町=は「1年限りだとまぐれだと思われるので、2年続けて獲得できてうれしい。品質基準を守りながら、もっと生産量を増やしたい。これまで食べていない消費者にも買ってもらえるように努力したい」と意気込む。
畠山組合長は「15年産は自信作だったので、大丈夫だと思っていたが、特Aが決まりほっとした。北海道新幹線も開業するため、消費拡大に弾みが付く」と声を弾ませる。
ふっくりんこは03年に道南でデビュー、07年に生産エリア拡大を機に全国販売が始まった。独自基準は食味に関係するタンパク含有率6・8%以下を基本とし、品質に応じた精算体制(成果主義)を取り入れている。
今回で45回目の食味ランキングは、15年産の139産地品種を評価。特Aの数は過去最高の46となり、全体の33・1%を占め最も高くなった。(山崎大和)