道南ドクターヘリ運航調整委員会(浅井康文委員長)の本年度第1回会合が16日、ホテル函館ロイヤルで開かれた。2015年度の運航実績が報告され、要請件数は351件、出動件数が286件となった。運航圏内の全18市町から要請があり、関係機関間での連携を密に、今後も安全運航に努めることを確認した。
市町別の要請では、最多が北斗市の46件。松前町44件、森、江差両町がそれぞれ33件と続いた。
救急車と落ち合う着陸地点「ランデブーポイント」は、昨年2月の運航開始時から23カ所増、11カ所減の298カ所(6月1日現在)。市立函館病院救命救急センターの武山佳洋センター長は、常時除雪・圧雪体制が整う通年使用可能な場所が函館市内で限られるとし「現場で活動する中、もっと数があればと切実に思う。ランデブーポイントの理解を深めるための啓発に関し、現場側も手伝わせてもらいたい」と述べ、支援を求めた。
このほか、同委事務局は事故の未然防止を目的に、事故には至らずとも深刻な危険があった事例などを報告、検討する会を設置する案を提出。また市立函館の木村純院長が検討する、青森県下北半島北部までの運航圏の拡大案に関し、先月ドクヘリの視察で青森県議会や道保健福祉部が訪れた際、木村院長が協力要請や意見交換したことが報告された。(蝦名達也)