函館市が東京都世田谷区のコンビニエンスストア内に新設したアンテナショップ「函館もってきました。」の2号店が順調な滑り出しをみせている。9月26日の開業から1カ月間の売り上げは「想定以上」(市経済部)で、松前漬けや菓子などがヒット。市は年末年始に向けて品ぞろえを強化し、周辺住民の需要をさらに取り込みたい考えだ。
2号店は、東急電鉄東横線と大井町線が乗り入れる自由が丘駅から徒歩5分の「ローソン世田谷奥沢5丁目店」内に開設。商品陳列台3台と冷蔵、冷凍ケース各1台を並べ、菓子や珍味など95品目程度を扱う。
市によると、月間の売上高は現在集計中だが、他都市のアンテナショップを参考に設定した目標の30万円は大幅に上回る見込み。中央区のオフィス街にあり、ビジネスマンの需要が多いローソン京橋駅前店内の1号店とは違い、水産加工品など冷蔵、冷凍品が好調だという。
特に布目の「黄金松前」や五島軒の「ベルギーチョコレートケーキ」などが人気。素材や質にこだわる客が多く、店側には「今まで羽田空港の土産店まで行っていたが、近くで購入できてうれしい」といった声が寄せられているという。
周辺には住宅地が広がることから、ローソン側から「ご飯のお供となるような品を増やしてほしい」と要望があり、今後はタラコなどの陳列も検討。正月向けに福袋の販売も予定する。市食産業振興課は「函館ブランドをより多くの人に知ってもらい、ローソンと協力し売れる店づくりを目指す」としている。(山田大輔)