胆振東部地震で沈むまちに元気を取り戻そうと、函館市は6日、はこだてグリーンプラザと太陽パーキングで「はこだておいしいフェスタ」を開いた。地震の影響で「はこだてグルメサーカス2018」など市内イベントの中止が相次いだことを受け、市が代替イベントとして初めて企画。5回目の「函館いか祭り」(実行委主催)も同時開催し、多くの人たちが道南の味覚を楽しんだ。
台風25号から変わった温帯低気圧が接近するため、当初予定していた2日間の日程を変更し、両イベントとも7日は中止する。
物販・マルシェゾーンには、地震で被災した胆振・日高管内の応援コーナーを設け、厚真町のハスカップゼリーや平取町の和牛カレー、むかわ町のチーズなど6市町の15品目を販売。両管内18市町の観光パンフレットも並んだ。
苫小牧市政策推進課の上林孝治さん(35)と吉田帆南美さん(27)も駆け付け、吉田さんは「地震被害のマイナスイメージが大きいため、客足は遠のいたまま。着実に復旧復興に向かっているので、ぜひ遊びに来てほしい。特産品の購入も被災地の支援になる」と呼び掛けた。募金箱も設置し、多くの義援金が寄せられた。
飲食・イベントゾーンには、函館を中心に北斗や七飯、木古内、松前のグルメ25店舗が出店。家族3人で訪れた函館市青柳町の主婦福原歩美さん(28)は「函館はイベントが少ないので、子どもと一緒に外に出掛けられるいい機会だと思って来た。いろいろな食べ物が1カ所で味わえるのがいいですね」と笑顔を見せていた。
また、いか祭りは朝捕れたてのスルメイカ100箱(1箱8匹入り)が販売開始10分で完売するなど、市内外からの来場客でにぎわった。(山崎大和)