函館市は市椴法華地区のホテル恵風と市灯台資料館(ピカリン館)を運営する第三セクター、市椴法華振興公社が本年度末で解散する問題で、19日までに新たな指定管理者候補を株式会社「椴法華振興開発」(大津廣社長)に決定した。ホテルは引き続き経営を続ける一方で、同資料館は新年度から最低でも1年間休館する見通しだ。
候補の選定は、同社がホテルの運営引き継ぎを目的に、地元建設業者ら有志で設立し、大津社長が同公社の社長を務めた経歴があることなどから特例措置を適用。委託期間は4月から2019年3月末までの3年間で、従来通り管理者による完全利用料金制を採用する。
同ホテルは利益の大きな宿泊客の減少が著しく、11年度から4年連続で赤字を計上。同公社の経営は厳しさを増していたことから、昨年10月、本年度末での指定管理取り消しが決まった。
市椴法華支所によると、同社はホテルの運営を最優先事項としていることから、現段階では同資料館を管理する意向を示していないという。休館は1年以上を想定し、期間は未定。(蝦名達也)