函館市は12日、JR函館駅前広場(若松町)の花壇造成を担う「函館駅前花いっぱい業務」のプロポーザル審査で、最適提案者に桔梗造園(石川町、山本久明社長)とNPO法人「スプリングボードユニティ21」(折谷久美子理事長)を選定したと発表した。デザインの詳細を協議した後に正式契約。春の大型連休に間に合うよう、造成が進められる。
2016年度で4年目の事業。今回から契約期間を3年間に設定し、造成着手時期を早めた。プロポーザルには2者の応募があり、市や有識者らによる審査で決定。同社は12年度から3年間、駅前花壇の委託事業者として造成に従事。同NPO法人は市民ボランティアとともに函館新道沿いなどでの植栽を展開するなど、市民参画型の活動に定評がある。
提案のテーマは「市民と造る華やかな花壇」。暖色系の明るい色彩や北海道らしさを意識して、春から秋にかけて絶え間なくボリュームを持った草花で飾る。デザインは毎年変わるほか、ベンチの設置や多言語での花名表記、ガーデニングの普及啓発事業、夜間にはライトアップも行う計画だ。4月下旬には花が楽しめるよう造成が進められ、途中、夏花への植え替え、来年以降はデザインを変更する。
同社取締役でデザインを担当した山本かおるさんは「華やかな花壇を市民と一緒に造っていきたい。アジアの観光客も多く訪れる場所なので、より明るい色合いを意識したい」と話す。折谷理事長は「(手入れの作業中には)函館を訪れた人たちの観光案内もしていきたい。市民や観光客に喜ばれる花壇を造っていきたい」と話した。(今井正一)