函館市内の新型コロナウイルス感染者数は19日(発表分)も46人と、2日連続で過去最多を更新する事態となった。直近3連休の帰省や会食などに起因する30代以下の若年層の感染が非常に高く、特に20代が突出して多い状況が続く中、市内の大学などではすでに学生の感染確認もされており、関係者がさらなる感染拡大の恐れを警戒している。
18日(同)は45人で、うち30代以下は6割近くだった。19日は46人のうち20代(年代非公表を除く)だけでみると男性9人、女性8人の計17人と3割以上を占める。感染力が高い変異株「オミクロン株」への置き換わりも進み、重症化する人は少ないものの医療ひっ迫や宿泊療養施設への負荷が懸念される。
市立函館保健所は「マスク着用や手洗いなど基本的感染症対策の徹底だけでなく、不要不急の外出や移動は極力控えてほしい」との呼び掛けを強めている。
一方で感染者集団(クラスター)の発生はないものの、若者が多く在籍する各大学も感染症対策の啓発などに力を入れる。
17、18日で計18人の学生から感染が確認された道教育大函館校では、大学独自の警戒レベルを引き上げ、授業は原則オンラインで実施し、学生に対しては不要不急の入構を禁じる措置を取っている。18日に3人の感染者があったことを公表した函館大学では、ソーシャルディスタンスなど感染を徹底した授業が定着していることから、19日以降も授業は通常通り実施しているという。2校は「対策を徹底して感染防止に一層気を配っていく」としている。
また、函館大谷短大では感染者は現在のところいないが、文書を通じて学生に注意喚起。学内だけでなく、アルバイトなどの学外でも感染対策を怠らないよう指導しているという。(小杉貴洋、鈴木潤)