NPO法人市民創作「函館野外劇」の会(中村由紀夫理事長)は、国特別史跡五稜郭跡の一の橋前広場で実施する今夏の第33回公演(7月11日~8月8日の毎週日曜日、計5回)に合わせて、使用する移動式観客席やパイプいすを利用希望者に無償で貸し出すことを決めた。新型コロナウイルスの流行状況が見通せない中で、感染リスクの少ない屋外での新たなイベント創出を期待し、活動発表に活用してもらいたい考えだ。
今夏の野外劇は感染防止対策を考慮して、開催日の午後3時からの1時間公演とし、従来より座席数を減らして実施することを決めている。計画では、野外劇の公演で2017年に導入した移動式階段型観客席2基(60席分)とパイプいすで計166席分を用意し、広場の堀側に出演者が演じるスペースを設ける。
これまでも観客席やいすは開催期間中の公演時以外は園内に仮置きしていて、人手があれば短時間で設置可能。夏場の地域を盛り上げる一助になるとして、2月5日の総会で外部への貸し出しについて提案があった。同会は「コロナ禍で大変な時。オール函館で盛り上げたい」とする。
貸し出しは無償とするが、利用方法などの詳細は今後、検討する。公演日以外の利用も可能で、公演日は野外劇の終演後の利用となる。また、公園内でのイベントは主催する当事者が個別に市に申請し、公園使用の許可を受ける必要がある。
問い合わせは同会(0138・56・8601)へ。(今井正一)