函館市谷地頭町の函館八幡宮(川見順春宮司)で2日、境内に続く134段の石段を北海道和種馬(ドサンコ)が駆け上がる「騎馬参拝」が行われた。今年は1頭だけの実施で、雪で滑りやすくなった石段を慎重に登り切った。
騎馬参拝は「函館どさんこファーム」(池田賢治代表)がホーストレッキングの安全祈願とドサンコに親しんでもらおうと、1999年から実施している。武者装束に烏帽子(えぼし)を身につけた池田茂さん(67)が騎乗。茂さんは「伝統行事を途切れることなく行うとしたが、最近は見に来る人も多くなっているので1頭だけとした」と話す。
例年は軽快にひづめの音を響かせるが、この日は大みそかからの雪が残り、茂さんも慎重にユキちゃん(雌、15歳)を拝殿前へ進め、神職からおはらいを受けた。
茂さんは「新年に白い馬を見ると願いが叶うと言われ、この馬とした。新型コロナの終息、普通の暮らしが戻ることを願った。石段の状態は良くなかったが、馬も一歩一歩踏みしめて同じことを願っていることが伝わってきた」と話していた。(山崎純一)