函館在住でこの春高校を卒業し、４月から進学で函館を離れる漫才コンビ「ダブルグッチー」の２時間緊急生放送が１４日午後８時から、函館のコミュニティーラジオ局ＦＭいるか（８０・７メガヘルツ）で放送される。
　同コンビは函館稜北高校３年の水口勝心さん（１８）、木戸口育未さん（１８）の２人組で、小学生の頃からクラスで漫才を披露していた友人同士。正式にコンビを発足するきっかけとなったのは２０１７年、いるか開局２５周年事業の市民ＤＪ「ラジでる」のオーディションで、全１８組の中から見事合格を勝ち取り「なまらハイスクール」を同年１０月から担当。その後、高校生の漫才師日本一を決める「ハイスクールマンザイ」（大阪）の決勝戦に１８年、１９年と２年連続で出場。市内や近郊で単独ライブのほか地域のお祭りなども含めると２年間で約４０ものステージに出演した。
　同番組で生放送するのは今回が初めて。３月１９日に市芸術ホールで開催予定だった卒業記念単独ライブが新型コロナウイルスの影響で中止になったことを受け同局が企画した。番組では、ネタやメッセージを募集するコーナーのほか、２人が薦める函館のスポット紹介、他地域の高校生漫才師との電話中継、新作の漫才も披露する予定だ。
　水口さんは「当初半年の予定で、こんなに長くできると思っていなかった。聞いてくださった方、応援してくださった方への感謝の気持ちを伝えたい」と話し、木戸口さんは「（番組は）自分たちの活動のきっかけ。生活の一部になっていたので終わるのは寂しいが、東京で活躍して（中止になった卒業ライブの）リベンジライブをしたい」と前を向く。
　同番組の担当ディレクターで、２年間２人の成長を見守ってきた安川智巨さん（４３）は「もうすぐ２人が番組から卒業すると思うと胸にぽっかり穴が開きそう。こういうご時世なので、自宅で『こんな高校生がいるんだ！』と２時間たっぷり楽しんでほしい」と話している。
　なお、隔週で約６０回放送した同番組は、２８日に２人が関東圏の大学に進学することを受け、最終回を迎える。４月から函館のファン向けにはユーチューブによる配信も企画している。（伊藤　尚）