【上ノ国】ひな祭りにあわせ、上ノ国町上ノ国の長谷川幸子さん(81)は先月中旬から、自宅玄関に4~10センチのひな飾りを約130体飾り付けている。すべて長谷川さんが手作りしたもので、1体ずつ丁寧に作られている。
母の影響でハンドメイドの世界に入ったという長谷川さんは、岐阜県飛騨地方で作られている「さるぼぼ」飾りを7年前から作り始めた。毎年、夏の農作業が終わったころから作り始め、いつしかひな飾りも作り出し、今ではその年の干支の飾りや、添える花も手作りしているという。
材料には、ペットボトルのふたや目薬の空き容器、ホッキ貝の殻など自宅から出た物品をリサイクル。今は着ることのない着物を切り取ったものや、和紙などを貼り付け、笛や太鼓なども精巧に作っている。
長谷川さんは「小さくてかわいい、あどけない表情が好き」と、自身が安らぎを得るため、自宅で飾り始めた。数が多くなってからは、地元大工に頼み製作した8段のひな飾り台を下駄箱の上に設置し、毎年ひな飾りをたのしんでいる。
長谷川さんのひな飾りは普段公開しておらず、地元の来客者しか知らないひな飾りスポットで、例年3月いっぱい飾るという。(入江智一)