独立行政法人海技教育機構(横浜市)の練習船「青雲丸」(5890トン)が、10日から5日間の日程で函館港西埠頭(ふとう)に入港している。函館市出身の実習生1人も乗船、船内でさまざまな勉強に励み、夢の達成に向けて努力している。
全国の船員教育機関の実習生148人を含む約200人が乗船。神戸から岡山、道内では釧路と函館を経て9月10日に横浜で下船するまでの約3カ月間、海技士試験取得に必要な乗船履歴を増やそうと船内実習に取り組んでいる。
道南出身者として唯一乗り込んでいるのは、海技大学校(兵庫県)2年の花山大輔さん(19)。現在は海技士3級の合格を目指し実習に励んでいる。海に携わる仕事に興味を抱き、中学卒業後に小樽の海上技術学校に進学した。
目標は機関士。「まだまだ未熟だが、先輩機関士の指導を受けて成長したい」と意欲。自営業を営んでいる父親の働く姿に憧れがあり、「仕事をきっちりこなす父のようになりたい。これから資格試験や就職活動など大変だと思うが、最終的には誰からも信頼される機関長になりたい」と意気込んでいる。出港は14日を予定している。(小杉貴洋)