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三十三観音像の歴史知って 湯川寺で19日に観音祭

 函館市湯川町3の湯川(とうせん)寺(筒井英順住職)は19日午前10時から、湯の川観音祭を開く。江戸時代に函館山に安置され、大正時代に湯川地区に移された三十三観音像が同寺の境内に安置されており、さまざまな願いを託す大祈願法要や観音像にまつわる歴史案内などが行われる。
 観音像は天保年間に「西国三十三観音」の分霊所として作られ、函館山に安置された。明治時代に函館山が要塞となり、1899(明治32)年には山の麓に下ろされた。その後、旧湯川村住民らの熱意で湯川地区への移設が実現し、1914(大正3)年に競馬場付近や見晴公園など広範囲に像が置かれた。
 戦後、宅地開発などが進んだ影響もあり、75年に湯川寺に集められた。2004年からは3年かけて、筒井住職らが近畿地方に広がる西国三十三観音を巡拝。各地の土を持ち帰り、07年に改めて開眼法要を営んでいる。
 幼少期から湯川地区に置かれた観音像を目にしてきた門脇義治さん(79)は「高田屋の船で函館に運ばれた観音像は、立体的で顔も繊細に作られている。歴史を知ってもらいたい」と話し、当日は解説役も務める。筒井章順副住職(32)は「観音像は湯川寺のものではなくもともとは市民のもの。広くお参りしてもらいたい」と話している。
 当日は午前11時からはゆかりの短歌を詠む観音詠唱巡拝、午後1時から大祈願法要(祈願札1000円)を執り行う。門脇さんによるガイドツアーは午前10時半と午後2時から。写経体験(参加費300円)や当日限定の御朱印授与などもある。問い合わせは湯川寺(0138・57・6449)へ。(今井正一)










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