エゾシカとの共生、有効活用を考えるイベント「Dear Deer(ディア・ディア=親愛なるシカ)」(実行委主催)が13~20日、函館市と七飯町で開かれる。人間とシカの関わりを「観(み)る」「食べる」「触れる」「出会う」の4方向から体感する企画で、シカ肉薬膳カレーの販売や写真展、鹿角ホイッスル作りなど、盛りだくさんの内容を用意。委員長の金森春菜さん(35)=七飯町在住=は「エゾシカの魅力を知ってもらう機会にしたい」と意気込む。
函館市内4店舗でシカ肉を扱うコープさっぽろが協力、渡島総合振興局が後援。イベントは、根室管内羅臼町のガイドツアー会社「知床らうすリンクル」が昨年9~10月、同町で開催したのに続き、今回が2回目。同社はシカ捕獲も行っており、金森さんが女性ハンターとして活動している縁で、道南での開催が決まった。
シカ肉薬膳カレーは、ノーボーダーズカフェ(羅臼町)のスタッフが作り、道の駅「なないろ・ななえ」内のいももちやで14~16日に販売。14日は正午から、15、16両日は午前9時から提供する。
写真展は、リンクルのガイドで写真家の高林紗弥香さんが撮りためたシカの生と死を見つめた力作がそろう。15~20日、まるたまスクエア(元町)で午前11時~午後9時(最終日は同3時)。観覧無料。
鹿角ホイッスル作りは15、16両日午前10時~午後3時で、場所は15日がいももちや、16日がまるたまスクエアで。体験料2000円で、ワンオーダーが必要。申し込み不要。
このほか、大沼流山牧場(七飯町東大沼)で13、14日、1泊2日の日程でエゾシカガイドツアー(申し込み終了)を行い、わなの掛け方体験やシカ肉とワインの夕べ、牧場体験などを楽しむ。
金森さんは「身近な存在のエゾシカを食材だけでなく、多面的な視点から知ってほしい。ハンターの仕事もアピールしたい」と話している。(山崎大和)