道南に関するさまざまな知識を問う「第12回函館歴史文化観光検定(はこだて検定)」が5日、北大水産学部で行われた。初級の受験者は前回から半減し、140人と過去最低となった。上級を合わせた合計でも231人と過去2番目に低い水準にとどまり、今後は受験者の回復に向けて抜本的な対策が求められそうだ。
同検定は2007年に始まり、初級と上級の合計でこれまで約5100人が挑戦している。全体の受験者は、13年の第8回にピーク時の4分の1以下となる223人まで落ち込んだが、北海道新幹線開業などを契機に挑戦する市民が増え、昨年は366人と持ち直しつつあった。
今年は一転して初級は2年ぶり、上級は4年ぶりに減少。特に初級の挑戦者が大きく落ち込んだことについて、主催する函館商工会議所企画情報課は「他の検定と実施日が重なったことや関心のある受験者が一巡して減少した」と説明。「今後はまだ受験したことがない人への啓発に努めたい」とするが、具体的な取り組みがなければ、減少傾向が続く恐れがある。
まち歩きや検定対策講座などを企画し、受験者の掘り起こしに努める市民団体「はこだて検定合格者の会」の山本和雄会長は「潜在的に関心のある人はいるはず。背中を一押しして、受験につなげられるよう今後も工夫したい」と話している。
合格者の受験番号は24日に同会議所のホームページに掲載。合格者には12月5日以降、認定証が発送される。(山田大輔)