節分の3日、函館市上湯川町の高穂神社(澤口廣宮司)では、節分祭を前に恒例の水ごりが行われた。澤口宮司(65)や神職、氏子代表ら白装束姿の男女5人が、境内にある樹齢600年の御神木の根元から湧き出る冷水をかぶって身を清め、五穀豊穣や今年1年の健康を祈った。
午前9時ごろ、澤口宮司が神木の前で祝詞をささげ、手を組んで印を切り「えい」と気合を入れて冷水をかぶると、神職らも後に続いた。
澤口宮司は「新しい春を迎えるために厄を払おうと気合が入った。家内だけでなく海上や交通の安全も願った。良い年になってほしい」と話し、体から湯気を上げていた。鹿部町のコンブ漁師、飯田英和さん(52)は初参加。「大漁を祈願した。爆弾低気圧に見舞われた時は落ち込んだが、今は心機一転という気持ち」と笑顔を見せた。
また、福島町の小笠原一子さん(68)は5回目の参加。名古屋から帰省した娘の真澄さん(40)が初めて見守る中、一子さんは「家族の健康を願い気合十分で臨んだ」とすがすがしい表情。真澄さんは「家族を思い、水をかぶる母の姿を見て感動しました」と話していた。(半澤孝平)