16日の道南地方は南から暖かい空気が入り込んだ影響で、最高気温は函館9・7度、木古内町9・9度など、10度近くまで上がり、3月下旬から4月上旬並みの陽気となった。函館山周辺では、枯れ草の間でネコノメソウの仲間が小さな緑を広げ始め、本格的な春の準備を進めている。
ネコノメソウはユキノシタ科の多年草で、淡緑色のがく片に黄緑色の花をつける。今年は積雪が少なかったこともあり、例年よりも早く雪解けが進んでいる青柳町周辺の斜面では土色の中に春を待ちきれない草花がぽつりぽつりと緑の輪を描き始めた。
函館地方気象台によると、17日は引き続き南西の風がやや強く、渡島は曇り時々雪か雨、桧山は曇りの予報。函館の日中の最高気温は7度。18日以降は再び冷え込みが厳しくなる見込み。(今井正一)