独立行政法人海技教育機構(横浜市)の大型練習帆船「海王丸」(2556トン)が14日、函館港に入港し、西埠頭に接岸した。2014年以来2年ぶりの寄港で、ほぼ同時刻には大型客船「セレブリティ・ミレニアム」(9万1000トン)が港町埠頭に到着。〝貴婦人〟たちの優美な姿が秋の函館港を彩った。
同機構は、今年4月に航海訓練所を統合。「海王丸」は初代から「海の貴婦人」の称号を引き継いだことでも知られる。全長110メートル、全幅13・8メートルで、甲板から40メートルを超えるメーンマストをはじめとする4本のマストがあり、セイル(帆)を広げることがある。
岩手や静岡、愛媛県の海上技術短期大学校などの実習生118人を乗せ、今月3日に横浜港を出港。函館が最初の寄港地で、18日午前9時まで滞在。函館の後は、静岡県清水、福岡県門司などを経て、12月9日に東京に入港する予定。函館滞在中、一般公開、セイルドリルなどのイベントはないが、日没後から午後10時まで船体をライトアップする。(今井正一)