台風10号の接近から一夜明けた31日、道南各地では強風による農業被害の概要が明らかになってきた。
渡島農業改良普及センター(本所・北斗市)によると、水稲の倒伏やハウスのビニールの剥離、リンゴの落果、生食用や家畜飼料用トウモロコシの倒伏などが各地で見られ、行政やJAとともに被害調査を急いでいる。また、停電による搾乳への影響も懸念されるという。同センターは「雨量がそれほどでもなかったのが幸い。雨が伴うと、重みでもっと被害が拡大していたかもしれない」としている。
函館地方気象台によると、30日夜の最大瞬間風速は、函館空港とせたな36・5メートル、奥尻町稲穂34・6メートル、函館市美原34・2メートル、森33・7メートル、松前32・1メートルを観測。函館空港とせたなの記録はともに歴代1位を更新した。