GLAYのボーカル、TERUさんの初の作品展「音の可視化~Visualization of sound~」が5月31日、函館市松風町のあうん堂で始まった。音楽活動の原点であるライブハウスにTERUさんの歌声、GLAYサウンドの響きを感じさせるアクリル画17点が並ぶ。5日までで、事前販売のチケットは完売となっている。
これまでカフェ美鈴函館空港店や同空港で作品を展示していたが、昨年秋ごろから個展を考えたという。今年のツアーに入る前、自分の歌を目に見えない音として表現することが頭に浮かび、描きためた作品がファンを迎えている。
「音の可視化」には「黒の中の情熱」「似て非なる相対性」「静音」とタイトルが続き、TERUさんが函館をイメージした深い青を中心に意のままにまいて描いた線がM30号などのキャンパスで躍動。作品が並ぶ壁はライブ会場のようで、ギターに囲まれながら歌う姿のようにも見える。また、「零蒼の中の激昴」は函館の深い海をほうふつとさせ、函館で録音した波の音や照明の効果で癒しを与えている。このほか函館出身のイラストレーター、Kumiさんの作品もある。
会場は椅子やテーブルが並べられ、来場したファンらは絵とドリンクを味わいながら交流を深めていた。GLAYのデビュー当時からのファンという札幌市内の女性は「音という形のないものが形になり、色合いから函館を感じる。とにかく感動した」と話していた。(山崎純一)